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マイクラサーバーのワールドデータ管理・ビジネス文書のバックアップをWindowsファイル履歴でやると便利

ここのところマイクラにドはまりしては毎日のようにサーバーについて考えているのですが、Windows環境で動かしているマイクラサーバーには、ファイル履歴という機能がぴったりであると思ったので紹介します。
もちろん、もともとサーバー用として考えられている機能ではありません。しかし、非クラウドでのバックアップ機能としては非常に優秀なので、クラウドストレージを契約していない方にも有用な機能となっています。
Windows Serverにはこれをさらに高度にしたボリュームシャドーコピーサービス(VSS)なるものがありますが、それを模倣するような動作をさせることができます。

目次

ファイル履歴とは

ファイル履歴は今はOneDriveを推奨したいせいか、あまり取り上げられることはなくなりました。Windows8に実装されたころは「シャドウコピーもどきがクライアントWindowsでも使える!」など興奮したものですが、時代はクラウドファーストになり、オンプレミスのバックアップはNASになっていきそうな風さえ感じます。

脱線しましたがファイル履歴とは、定期的にバックアップを取り、その差分を管理する機能になっています。
概略を表すと以下の通り。

ファイル履歴の動作概念

決められた間隔でフォルダを監視し、変更点があればコピーを重ねていくような動きになっています。これによって毎回フルバックアップするほど容量と時間を消費せず、かつどの時点にでも戻せるので、取得間隔を短くすればするほど、誤った削除や上書きのリスクを軽減できます。

マイクラサーバーにおけるファイル履歴の活用

この仕組みを使って、自動セーブポイント的にワールドデータを保管していけば、いつでもその時点にワールドデータを戻すことが可能です。条件はほとんどなく、NASなどのネットワーク上のフォルダ、またはNTFSでフォーマットされたシステムドライブ以外のドライブとなっています。それなりに大容量であればUSBメモリでも可能なので、拡張の難しいノートPCでも比較的容易に環境を構築できます。

ただ、ファイル履歴の対象とできるディレクトリのみ指定がありますので、そこにマイクラサーバーのデータを配置しておくことのみが注意点となります。

前提

Windows11を使用します。
USB接続のHDDをファイル履歴保存先に利用します。
そのHDDはNTFSフォーマット済みです。
MinecraftはJava版です。
Minecraft Serverの構築のやり方は公式Wikiなどを参考にしてください。当記事はすでに稼働済みのMinecraftサーバー環境から設定して問題ないことを確認済みです。
Minecraftサーバーはフォルダはドキュメント配下とします。

ファイル履歴を有効化

まずファイル履歴の保存先になるUSB HDDを接続します。

続いてスタートボタンをクリックし、キーボードで「cont」と入力するとコントロールパネルが呼び出せます。

コントロールパネル→「システムとセキュリティ」の中に「ファイル履歴でファイルのバックアップコピーを保存」とありますのでクリック。

正常に保存先として利用できるHDDが接続されている場合は以下の通り表示されています。

画面が違う場合

保存先が認識されない場合は以下のような表示になっていますので、保存領域のフォーマット形式などを確認しましょう。

ここでは、USB HDDに保存するので、「オンにする」をクリック。
ネットワーク上のフォルダを指定したい場合は「ドライブの選択」から追加してから「オンにする」をクリックします。

有効になれば以下のような画面になり、すぐに初回の保存がバックグラウンドで始まります。

ファイル履歴の対象としないフォルダを除外する

対象のフォルダは、デフォルトでは「ライブラリ、デスクトップ、連絡先、およびお気に入り」とありますので、そこが保存対象のフォルダになっています。そのままでもいいですが、マイクラサーバーとして動かす場合、余計な処理とデータは最小限にしておきたいもの。
なので保存対象のフォルダを絞っていきます。

「除外するフォルダー」をクリックします。

「追加」をクリック。

除外できるフォルダは以下の4つです。つまるところこれが前述の「ライブラリ」に相当するものです。

  • ドキュメント
  • ピクチャ
  • ビデオ
  • ミュージック

今回はマイクラサーバーのデータは「ドキュメント」に配置しますので、それ以外を除外します。

「フォルダーの選択」→「追加」を繰り返して、一つずつ除外設定します。ピクチャ、ビデオ、ミュージックを除外として、これでドキュメントのみをファイル履歴の対象とする準備ができました。確認したら「変更の保存」をクリックして反映させます。

保存頻度を設定する

続いて、保存頻度を設定します。マイクラの自動セーブをどれくらいの間隔でやるのかというポイントなので、重要だと思います。「詳細設定」をクリックします。

「ファイルのコピーを保存する頻度」のプルダウンで、理想的な間隔を選択してください。今更ですが、デスをなかったものにできるので、その辺の難易度に対する自身の考えとよく相談する必要があります(笑)

すぐ下の「保存されたバージョンを保持する期間」を設定しておきます。いつまで遡れるか、外付けHDDの領域をどれだけ占有していいかにかかわる設定なので適当にどうぞ。注意点としては期限を過ぎたものは自動で削除されます。

設定が終わったら、「設定の保存」をクリックします。

これで「ファイル履歴」の設定が完了です。

ファイル履歴対象フォルダにマイクラサーバーのフォルダ一式を設置

ファイル履歴対象のフォルダは、「ドキュメント」のみとしたので、そこにマイクラサーバーのデータを配置します。それだけです。

あとは設定した間隔でバックアップが実行されていることを、「ファイル履歴」から確認してください。
「今すぐ実行」の機能もありますので、保存間隔で設定したものに加えて即時保存も可能です。

リストア(復元)の仕方

「ファイル履歴」を開き、→「個人用ファイルの復元」をクリックします。

復元したい日時のバックアップを選択します。上に取得日時が表示されていて、下の進む戻るを示すボタンで選択します。

今回はドキュメントの中にあるファイルを復元したいので、「ドキュメント」をダブルクリックして開きます。

マイクラサーバーであれば、サーバープログラムがきちんと止まっているかを確認しましょう。ドキュメント内、すべてを復元するので、下の緑のボタンを押して復元します。押した瞬間に復元処理が始まり、ファイルを上書きするかどうかを聞いてきます。もともとある現時点のデータに、バックアップ時点、つまり過去のデータを上書きするような処理になるので、間違いがなければすべて上書きで処理します。

総括

特に新たなプログラムを入れる必要なく、Minecraftのサーバーを定時バックアップ取れるので、Windowsでサーバーを構築されている方はぜひ有効にしておくことをお勧めします。
Linux等であれば、いろいろ作る必要がありますが、Windowsであればほぼ、指定のフォルダに入れておくこと以外に準備はありません。

余っている外付けHDDやUSBメモリがあれば、ぜひ設定して、マイクラサーバーの安定稼働につなげてください。

また、今回の設定はマイクラサーバーに限らず、クラウドに頼らないファイルバックアップ方式としては有力な手段となりえます。バックアップ先をNASにすることでデータの分散保護にもつなげることができますし、非常に使い勝手のいい機能です。

隠れ名機能であるファイル履歴を使いこなして、マイクラに、仕事に最大限生かしていってもらえれば幸いです。

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