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無料で使える!機能も十分!ミニPCで構築したHyper-V Server 2019にバックアップ機能を追加する

Hyper-V Server 2019はGUIがなく、最低限の機能のみの提供であることからバックアップ機能も最初からは搭載されていません。でもコマンドで操作することが中心になりますがバックアップをインストールできたので、紹介します。これがあればゲストも丸ごとバックアップできるので、いざというときに安心です。
法人グレードの純正バックアップ機能が無償のHyper-V Server 2019でも使えるなら、使わない手はありません。

ちなみに構築したサーバーは下記記事参照です。

目次

Power Shellの起動

PowerShellを起動します。コマンドプロンプトの画面もサーバー起動と同時に立ち上がっていますので、そちらに以下コマンドを入力します。

powershell

プロンプトが変化します。

バックアップ先の確保

バックアップ先はシステムドライブとは別に積まれたSATA HDDにするので、ここで確認しておきます。

wmic logicaldisk get caption

Dドライブと、EドライブがSATA HDDだったので、それぞれ中身をdirコマンドで確認して、今回はEドライブがバックアップデータの保存先として進めていきます。

Windows Server Backupのインストール

下記コマンドを実行してインストールします。

Install-WindowsFeature Windows-Server-Backup

これでインストール完了です。下記コマンドで実行できるコマンドを確認できます。

wbadmin

ゲストOSの確認

Windows Server BackupはゲストOSもまとめてバックアップすることがサポートされています。ただし、名前を確認しておく必要があるのでここでコマンドで確認します。

wbadmin get virtualmachines

作成したVMのほかに、Host Componentも表示されていますが、これは読んで字のごとくホストOSを指しています。こちらはWindows Server OSの慣例通り、ホストOSもインスタンス化されていることを証明できる貴重な(?)シーンかもしれません。
今回は上の「Windows11 Home」をまとめて採取するVMとして想定します。

バックアップスケジュールの作成

Cドライブの内容とWindows11 HomeというVMとともにEドライブへデータを置き、6時に取得するコマンドとして以下を実行します。

wbadmin enable backup -addtarget:e: -include:c: -hyperv:"Windows11 Home" -allcritical -systemstate -vssfull -schedule:06:00 -quiet

長い構文ではありますが、うまく解釈されれば、見やすく返してくれます。ならその通りにウィザード形式でもいいんじゃないのとかちょっと思ったりもしましたが。

心配性なので、下記コマンドでスケジュールが有効になっていることを確認します。

wbadmin enable backup

スケジュールに登録された内容で、即時バックアップしてみる

初回はスケジュールされていてもそれが実際に動くものなのか確認したくなります。明日の朝6時を待つよりは、一回試しにやってみましょう。下記コマンドで、スケジュールの内容でのバックアップを即時実行できます。

wbadmin start backup

バックグラウンドで実行する場合は-quietオプションを加えるだけです。

wbadmin start backup -quiet

バックアップ結果を確認

バックアップされたものを確認します。
コマンドは以下の通りです。

wbadmin get versions

上記からは即時バックアップと、スケジュールバックアップ、同じ内容で2件が採取されていることがわかります。ネットワーク越しだと、1世代の保管しかできませんが、USB外付けHDDや、内蔵ストレージであれば2世代以上も保管されますので、バックアップとしてであればネットワーク越しよりもいいかもしれません。

総括

バックアップツールといえば、多くのサードパーティ製品が見つかります。もちろんそれらにもいい点はあるとは思いますが、実はWindows Server Backupも信頼性やお手軽の割には高機能であり、エンタープライズの現場でも積極的に使われています。

ただ、高額な商品であるWindows Serverシリーズと同じ機能が、無償のHyper-V Serverでも使えるという点では非常にありがたいです。

特に、ゲストOSまでまとめてバックアップしながらも、ゲストOSのみのリストアにも対応していますし、ホストOSはベアメタル回復にも対応しています。ベアメタル回復であれば、ストレージが完全にカラまたは、新しいストレージに載せ替えた後の再インストールにも使えます。

法人向けとしては必要十分ですが、家庭用、趣味用としてのツールであれば十二分ですので、Hyper-V Serverを構築したらぜひ導入したいですね。

参考

下記サイト様を参考にさせていただきました。ありがとうございます。

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