職場の異性に友達として認識されていた
決して友達として認識されていたことが不服だったとかではありません。好きな人でいてほしかったとか、そんなありがちなことではなく、私自身はただの同僚の関係だと思っていたことに対し、友達として認識されていたということです。この件で非常に悩んだため、記事にすることにしました。
会社にいるのは仕事仲間であり、友達じゃないと思っていた
私は会社の中で、真の意味での友達はできないと思っています。どうしても仕事という関係上、ビジネスとして感情を切り捨てる場面が必要になると思っています。投げやりに言っているのではなく、会社という場はそういうものだと思っています。なぜなら、感情は利益と相反することが多いからです。
それでも、会社で仲のいい仕事仲間はできていくものですし、仕事を進めるうえでもそういった存在は時として友達よりも頼りになるときがあるかもしれません。実際にそのような存在は、私の仕事を支えてくれていると思います。
異性との友情は否定派
これは意見が割れる部分だと思います。人それぞれの経験に基づく部分なので、永遠に決着はつかないでしょう。ただ、事実として私には異性の友人はいません。長続きしないか、私が女性を苦手としているため、うまくバランスが取れません。どうしても取り繕ってしまう自分がいるので、同性と過ごすときのように、緊張せずに対峙することは、私にはできません。
登場人物紹介
さて、話をまとめていくうえで、登場人物を整理しておきたいと思います。
総務部門におり、社内SEとしてインフラ全般を担当している。
ヘルプデスクも兼任しているため社内のステークホルダは全社員。コミュニケーションが苦手だが、仕事モードではむしろよく喋る。妻子持ちだが女性は苦手。
他部署で事務を担当している。PCは苦手らしい。
私と同世代の2児の母。自身の運転マナーが悪いことを自慢げに話してくる。何を考えてるのかわからない。
A子さんと同じ部署で働いている。PCは苦手らしい。
こちらも私と同世代だが、人との関わりを線引きできる。いつもどこか憂いを感じる、何を考えているのかわかりやすい悩み多き女性。
連絡先を交換したことがそもそもの始まり
話を時系列に戻します。
私はこのA子さんと連絡先を交換しました。
A子さんは仕事のポジションの関係で、産休中ですが社用の携帯電話を持っていました。
ある日、私宛にA子さんから一通のメールが届きます。いくつかやり取りをして、どうやらパソコンを購入したいということと、インターネット回線を引きたいという相談でした。社用の携帯電話ではメールのやり取りがしにくいということで、A子さんからLINEの交換を提案され、私は快諾しました。
そして、しばらくはパソコン購入相談や、回線についての相談に乗っていました。
LINEでのやり取りは社外でも続く
当然、LINE交換した以上は日々の会話もすることになります。その後A子さんは復職しました。
同じ趣味があったり、子育てで私と似通った境遇のA子さんは、ほぼ毎日連絡を取ってくるようになりました。私はできるだけ返答はせずに、既読スルーなどを使って一定の距離を保とうとしていました。しかし彼女の発言は、かなり近しい物になっていきます。
相手は女性ということもあり、悪い気はしなかったのですが、何事も理屈で考える私には、なぜそのような行動をするのか理由が知りたくなりました。
自分と相手の共通の仕事仲間に聞いてみることに
B子さんはA子さんと同性であり、隣で仕事をしている関係上、私と比べたらA子さんが何を考えているかを察しやすいだろうと考えました。B子さんに、「A子さんが何を考えているのかわからない」と相談を持ち掛けました。するとB子さんは「お二人ともとても仲いいですよね。私から見れば仲のいい友達のようです。A子さんも、異性の友達ができてうれしいみたいですよ。」と私からすると想定外なことを言われてしまいました。
会社の人と話すときは、あくまで会社にいるときの自分であり、真の意味で腹を割って話すことなどありません。表面上の会話ばかりをしていたつもりだったので、仲がいいだなんて思ってもいなかったのです。それを友達と認識されてもちょっと困りものです。
この日からあまりの違和感のため、悩むことになります。
自分に近づこうとする人に、その理由を聞くことは難しい
ならばと、自分に近づこうとする理由を尋ねるべきか考えました。近づいて何をしたいのか。近づくことに何か利益はあるのか。そういったことを質問として相手にぶつけるのは、正直おかしいと思います。ともすれば、その腹を探るしかありません。職場も違い、1日にかわす言葉はそう多くないとなると、選択肢はそう多くありませんでした。
- 食事に誘う
仕事場ではない場所で、1対1のコミュニケーションをとれば、相手がどんな思考パターンで、何を重んじ、何を嫌うのかを知ることができます。人柄を知る中で、私に近づこうとした理由の片鱗だけでも拾い上げられればと考えました。お互い家族があるため調整は難しいですし、2人を知る第三者が見たときは誤解を生み厄介なことになります。いうなればハイリスクハイリターンでしょう。 - LINEでのやり取りを密にする
表情と声色という情報が得られない以上、時間と労力はかかりますが十分可能だとは思います。ただ二人とも既婚者であるため、これもまた多くのやり取りはできません。それでも食事と比べたら秘匿度は高く、ローリスクローリターンといった具合でしょう。
私としてはもうA子さんが何を考えているかわからない中、LINEを続けることに限界を感じていました。なので、食事に誘う手を使うことにしました。
食事の提案はやんわりと断られる結果に
家族がいることを理由に断られました。私にも家族がいますし、それでも必要であればと踏み出したので、断られたらきっぱりと距離を置こうと思っていました。相互理解する気がないのに、こちらに近づこうとするのであればなおさら意味が分かりません。自分自身はそこまで仲良くなろうと思ってなかったのに、向こうから近づいてきて、じゃあこちらがと言って一歩を踏み出しても、リスクをとってまで差し出す気はないと。
すべてをぶちまけることに
こちらから近づくことは許されず、相手からは容赦なく近づいてくる。この不公平感に悩みすぎた結果、A子さんにLINEで正直に話すことにしました。かなりの長文で、重々しく、多くの女性だったらドン引きしているでしょうね。内容は要約すると以下のとおりです。
- 私はあなたが思うような人ではなく、会社にいる私は演技をしている私です
- 本当の私は暗く、ジメジメした考えをした小心者です
- 人との距離を図るのが苦手で特に女性が苦手です
- あなたが近づいてくることで自分がどう対処すればいいかわからなくなります
- 食事に誘ったのはそれらを解消する目的でした
最後の方はA子さんはすでに読んでいなかったと思います。読まずにいきなりA子さんも重い自己紹介と価値観についての説明をしてきました。私が身を粉にしてぶちまけたものは読まずに、私にはそれを突きつけてきたのです。私の中で何かがパンクした瞬間でした。
友達って何だろう。友達を作りたがる人ってどんな人?
今回の経験で、「友達とは何か?」について改めて考えることができました。37歳にもなって、そんな日が来るなんて思いもしなかったです。今の少ない友達をより大事にしておくことさえできれば、それでいいと考えていたからです。パンクしてしまった私は、A子さんとかかわることで生じた悩みをすべて放棄して、A子さんに対して心を閉ざすことにしました。
A子さんの目的を考えてみる
さて、では、A子さんは何を目的としていたのか。結局それはわからないままです。今となってはわかりたいとも思わなくなりました。ですがいろいろと推測はしてみました。
- 会社での立ち位置を有利にしたかった
手前味噌であまり考えたくはないのですが、私は会社内でも有名と言える立ち位置にいます。仕事についても一定の評価を得られている関係上、私と仲がいいと会社での立ち回りがしやすくなると考えられます。また「その人と仲がいいんだ。友達なんだ」と周りに対して自慢もできるかもしれません。自分にもそういうところがちょっとあることがあります。あの堅い役員と仲がいいんだと触れて回りたくなることもあるかもしれませんね。 - PCなどで困ったときに助けてもらいやすくしたかった
職業柄PCについてはかなり詳しい方です。私生活で困ったときにも助けてもらいやすくなるでしょうね。 - 子育てについての悩みなどを共有したかった
これは父と母という立場の違い、家庭における教育方針などであまり意味はないかと思っています。同性ならまだあるでしょうが、一般的に家庭内でも父と母での教育方針の温度差はよく聞こえてくる問題だと思っていますので、別の家ならなおさらでしょう。 - 有益な情報を得たかった
A子さんにとって有益な情報を聞き出すにはもってこいだったのかもしれません。それが何なのかはわかりませんが。 - 楽しい会話をしたかった
私は基本的に、親しみを持ってくれる人には親しみやすいように、楽しい時間を提供してくれる相手には楽しい会話を心がけています。なので、私と話をすることが楽しかったのかもしれません。
結局のところ、わからないけど距離を置いて楽になった
悩んでいた時は仕事にも身が入らないほどでした。会社に来て、仕事をすることにやりがいを感じているのに、会社にいる人の、それも悪意のない行動に、悩まされて仕事ができないなんて、本末転倒です。
なので距離を置くことにして、LINEも返信せず、会社のチャットツールでも最低限のやり取りで感情を載せることをやめました。
結果として、非常にうまくいきました。仕事にも集中できるようになり、「会社で仕事をしている自分」に戻れました。相手に悪意がなくても、自分と性格や価値観が合わない人もいるでしょう。そういう人とは出来るだけかかわらないようにすることが自分を守ることにもつながると学んだ出来事でした。
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